背景と概要
キュラソーは、カリブ海南部に位置するオランダ王国の構成国の一つです。面積は444平方キロメートルで、159,000人以上の人々が暮らしています。

使用言語は、オランダ語、英語、パピアメント語です。一部の国民はスペイン語を話すことができます。首都のウィレムスタッドは、ビジネスと金融の中心地で、ユネスコの世界遺産に指定されています。キュラソーの主な産業は、海港、石油精製、観光、そして金融サービス産業の繁栄です。

キュラソーは、オフショア企業の設立、オンライン・ゲーム・ライセンスの取得、ブロックチェーンや暗号通貨への参入を目指す人々にとって、可能性に満ちた国なのです。

政治的構造および法制度
キュラソーは自治国ですが、オランダ王国の一部であることに変わりはありません。EU国家との密接な関係から恩恵を受け、オランダ領アンティルギルダーを通貨として使用しています。

キュラソーは、開放的でよく発達した経済を持っています。一人当たりのGDPは世界第46位、一人当たりの名目GDPは世界第27位で、高い生活水準を支えています。高所得者層が多く、政府は経済の多角化と外国投資の誘致に積極的に取り組んでいます。特に注目されている分野は、テクノロジー、フィンテック、オフショアバンキングです。

キュラソーは民法の管轄です。国内法は参照可能なシステムにまとめられ、これが第一の法源となっています。キュラソーの民法は、契約、ビジネス、金融、責任に関するすべての事柄を包括的に取り扱っています。

キュラソー島における会社設立のための名称制限
他の管轄区域と同様に、すでに設立されている他の会社と同じ名称や酷似した名称を使用することはできません。また、わいせつ、不快、または政府の一部であることを示唆するものであってはなりません。また、「Naamloze Vennootschap」またはその略語であるNVで終わらせる必要があります。

取引制限
ゼロ税率の恩恵を受けようとするキュラソー企業は、キュラソー国内で事業を行うことはできません。キュラソーから国外にいる顧客やパートナーに対してのみ、ビジネス機能を実行することができます。

キュラソー島での課税
キュラソー島で法人化され、その所得がキュラソー島外からのみ発生し、恒久的施設の要件を満たす企業は、わずか0%の特別税率を利用することが可能です。さらに、外国人顧客に対する販売には100%の参加税免除とVATがありません。また、配当金に対する源泉徴収税も課されません。

二重課税防止条約
キュラソーのオフショア法人は、4つの二重課税防止条約、4つの他国との経済関係促進協定、21の税務情報交換協定の適用を受けることができます。これらには、オランダ、フランス、マルタ、ノルウェーが含まれます。

2019年、キュラソーはOECDの多国間文書に対する受諾文書を寄託しました。2019年7月1日に発効しました。また、「租税に関する相互行政支援に関する多国間条約」も同国において適用されます。

会計と財務諸表
キュラソーで法人化された会社は、財務報告書を作成し、毎年3月末までに提出する必要があります。この一部には財務諸表の提出が必要ですが、通常、監査は必要ありません。

受益権者の開示
受益者及び最終受益者は、税務当局にその情報を提出しなければなりません。この情報は公開されていない。BOやUBOに関する情報提供の要請は、ケースバイケースで当局により評価されます。

キュラソーでの法人設立のための資本金要件
キュラソー島で法人を設立する場合、最低資本金要件はありません。しかし、法人化したとき、そしてその後も、株主の純資本がゼロを下回ってはなりません。株式資本が必要な場合、1つまたは複数の通貨で設定できます。株式は額面あり、または額面なしが可能です。

為替管理
非居住者が所有し、キュラソー島で事業を行わないキュラソー島の企業は、為替管理規制を免除するライセンスを取得することができます。キュラソーからの資本または所得の本国送還にはライセンスが必要ですが、これは自動的に付与されます。その他の状況では、キュラソーでの外国為替を含む取引には1%のライセンス料が課されます。

キュラソーのオフショア法人はいくらかかりますか？

*1 設立まで1-2週間程度です。設立完了後には法人関連書類のスキャン一式をメールでお送りいたします。次年度更新費は法人設立のみと同額となります。

*2 法人口座は国際プリペイドカード（日本ですとセブンイレブンや郵便局で出金可能です）が発行可能な大手決済プロバイダーでの開設をサポートいたします。口座開設が完了しますと商取引に利用可能な主要通貨の口座を取得できます。口座開設完了まで申請から1-3日程度です。

*3 オフショア法人では現地エージェントオフィスがその法人の登録住所として登録されますが、現地エージェントオフィスは政府からの郵便物以外は受け取りませんし、原則この住所をビジネスで使用することはできません。このためオフショア法人で何らかのビジネスを行う場合やウェブサイトで住所を記載する場合等にはバーチャルオフィスは必須となります。

*4 せっかくオフショア法人を設立されても、取引を行うウェブサイトをお住まいの国でホスティングされていては本末転倒です。当社ではオランダ（アムステルダム）、シンガポール、米国（シカゴ）でのオフショアレンタルサーバーを提供しており、オフショア法人を最大限にご活用いただくための重要なスキームの一環として多くのお客様にご愛用いただいております。